しょうじき言うと、本放送時、僕はしまりんのドライさ加減が嫌味に感じていた。
野クルに参加しないと言ったり、大垣を苦手と思ってたり。
メインキャラがメインキャラに「苦手なんだよなぁ」とか言うきららアニメなど、あまりに珍しすぎて転倒してしまう。
しかし、なでしことのキャンプで、なでしこが風邪をひいてしまったときの しまりんの気遣いは、彼女はけっしてドライすぎる人間じゃないんだなと思わされた。
大垣に交通案内してもらって、わりと打ち解けたりもしてたのも観てて安心。
しかし、しまりんの台詞はモノローグが圧倒的に多い。
常に心のなかでブツブツ喋っている。まるで孤独のグルメのように。
そしてしまりんは決してギャーギャー騒がない。不測の事態にあっても「やばっ急がなきゃっ」とモノローグでブツブツ言う程度なのだ。
このしまりんの人物像は、従来のきららアニメにはないドライな友情意識を持つ子として斬新に描かれている。
それと、しまりんと斎藤との距離感が好きだ。ゆゆ式のふみおとおかちーみたいな(?)距離感。
このアニメにはメインキャラそれぞれにそれぞれの距離感があっていい。
ソロキャンを楽しみたいときは楽しむしまりん。
しまりんは行動力が圧倒的にすごい。一度決めたらバイクですっ飛ぶ。
きららアニメは現代人の救いと言うが、このアニメは、しまりんを規範とすることで、視聴者それぞれが救われるような啓蒙的なアニメなんじゃないかね。
自分もしまりんみたいな良いドライさを持って生きていたくなる。そんなアニメだった。